コラム

インターネット調査と組み合わせた事例

ネットワークの拡大や接続スピードアップ、廉価で使いやすい端末が増えたことを背景に、インターネットによる調査が台頭しています。インターネット調査を行う企業は多くのモニターを抱え、マーケットも拡大傾向にあります。

 

他方、会話の中で双方向のやりとりをしながら、臨機応変に新しい情報を得るという調査の場面では、電話を活用した調査方法が有効です。ここでは、インターネット調査と電話調査を組み合わせることの事例や効果をお伝えします。

 

1.インターネット調査の利点とデメリット

2.BtoB調査にみるインターネット調査と電話調査

(1) インターネットを調査した調査の限界

(2) 電話調査によるBtoB調査

3. 2つの手法の特性を活かした組み合わせ例

(1)想起(想いつき)のプロセスの違いに基づく組み合わせ

(2)定量調査と定性調査を組み合わせる場面

4. インターネット調査と電話調査を組み合わせた具体策

 

1.インターネット調査のメリットとデメリット

インターネット調査には、調査内容の送信や統計に時間がかからず、スピーディーな上、経費が割安に済むというメリットがあります。その反面、事前に登録したモニターと呼ばれる人が答えることから、サンプルそのものが限られており、統計学的な保証は得にくいといえます。さらに、同じ人が複数回回答したり、本人でない方が回答する”なりすまし”を防ぎきれない等、回答者側の態度を十分に確認できない点もデメリットといえます。

2.BtoB調査にみるインターネット調査と電話調査

(1) インターネットを活用した調査の限界

BtoB調査を行う場合、インターネット調査にはいくつかの限界があります。あくまでもモニターは「個人(消費者)」です。企業の一員としてより個人の視点で回答してしまうことも限界と言えます。企業や事業所のデータベースから抽出されたものではありませんので、1人のモニターから得られた調査結果を企業からの調査結果とするには難があります。

(2) 電話調査によるBtoB調査

電話調査はオペレータが当人にスクリーニングを施すため、的確な対象者であるキーマンに到達できます。また、自記入の手法と比べ論理的に整合性の高い回答を得られるという強みがあります。全国あらゆる場所の企業、事業所を対象にできる同時性や迅速性といった点も電話調査のメリットです。インターネット調査のデメリットを克服するためには、電話調査を組み合わせる取り組みが有効となります。

3.2つの手法の特性を活かした組み合わせ例

(1)想起(想いつき)のプロセスの違いに基づく組み合わせ

インターネット調査の多くはあらかじめ選択肢が与えられた状態で回答します。これを“選択肢の助け”を得て発想することから、助成想起と呼びます。選択肢が定型化されており誤った回答が少ないという半面、あらかじめ回答者が調べて予備知識を得てしまうことや、回答しやすい、あるいは好ましいと思われるものを選択肢として選んでしまうことも考えられます。

 

一方、電話調査は、聞いたその場で回答することから、本当に感じることや“本音”を瞬間的に答える純粋想起の質問に合致していると言われ、調査内容によっては2つの手法を組み合わせることで効果的な調査結果を得られることがあります。

(2)定量調査と定性調査を組み合わせる場面

定量調査と定性調査の両面からリサーチを行う際には、インターネットと電話を組み合わせて調査を行うことが有効に機能する場合があります。

 

例えば、ある製品を使用する回数や使用量、投下金額等“何回”、“何個”、“いくら”といった定量調査にはインターネット調査を利用したと仮定します。ここで、“どこが”“どのように”便利だから、その製品を利用したといった好意的な感情を持つ要因や他社製品と比較する際の判断基準について、会話の中で双方向のやりとりをしながら、臨機応変に新しい情報を得るという場面では電話調査が有効になります。

4.インターネット調査と電話調査を組み合わせた具体策

調査を行う目的とターゲットの整合性から、インターネット調査と電話調査を組み合わせることがあります。具体的な調査目的としては、価格動向の変化への意識や顧客動向、販売キャンペーンの効果等が挙げられます。対象者が製品・サービスを購入する立場にある人か、製品やサービスを利用する人かによって、電話調査を組み合わせることで目的にあったキーマンにリーチすることが可能です。

 

また、インターネット調査のモニターを募集(リクルート)することや回答率アップに電話調査を組み合わせる方法も挙げられます。電話調査として事前リクルートを行い、その後にインターネット調査という流れになります。

 

さらに、対象者が調査協力しやすくするために、電話だけでなく複数のツールを用意しておきながら、都合が良い方法で回答してもらうマルチモードも有効な取り組みのひとつです。 インターネットなら回答するという方はインターネット調査、電話でも良いという方には電話を活用してもらうことでレアサンプルをより多く回収することにつながります。