コラム

BtoB法人向け価格調査とは

BtoC市場とBtoB市場では、マーケティングにおける価格戦略の考え方が異なります。

 

BtoB市場では、チャネル構造が特殊であったり、売上の多くが一部の少数の企業に集中し、大口クライアントとの取引で関わる人数が多くなったりと、価格取引における特有の課題がみられます。

 

本当の顧客は誰なのか、そしてどうすればその顧客を惹きつけられる価格戦略が打てるのか、こうした問いに答えるには各企業に応じた取組みが必要で、それを高いレベルで洗練させていくことが求められます。

 

1. 価格調査におけるBtoC市場とBtoB市場の違い

(1) BtoCとBtoBにおけるマーケティングの相違点

(2) 価格調査におけるBtoC市場とBtoB市場の特徴

2. BtoB市場で行う価格調査の特性

3. 調査事例

(1) 産業用空調機器メーカーA社

(2) 建材メーカーB社

 

1. 価格調査におけるBtoC市場とBtoB市場の違い

(1) BtoCとBtoBにおけるマーケティングの相違点

BtoC市場とBtoB市場では、マーケティングにおける価格戦略の考え方が異なります。

 

BtoCのマーケティングであれば、価格そのものや製品購入やサービス利用による満足度が重要と言われています。一方、BtoBのマーケティングでは、価格設定における信頼感や製品やサービスがもたらす価値と価格のバランスに重点がおかれることが多いと考えられています。そのため、価格調査を行う際にもBtoC市場とBtoB市場では、購買の決定に至るまでのプロセスの複雑さにも違いがあります。

 

(2) 価格調査におけるBtoC市場とBtoB市場の特徴

価格調査におけるBtoC市場とBtoB市場の違いは、次のような点を挙げることができます。

 

BtoC市場では、主に個人的な意思決定に基づくため、感覚による判断基準に依拠することが多いです。本人が自覚し切れていない衝動買いといった購買行動もみられ、調査にあたっては探索的な取り組みも必要です。

 

一方、BtoB市場では、多くの場合、組織的な意思決定のプロセスを経るため、価格情報に対して理性的で経済的な判断を行うことが多いと言われます。顕在化されている価格情報に対する取り組みが主です。

 

2. BtoB市場で行う価格調査の特性

BtoB市場では、チャネル構造が特殊であったり、売上の多くが一部の少数の企業に集中し、大口クライアントとの取引で関わる人数が多くなったりと、価格取引における特有の課題がみられます。

 

本当の顧客は誰なのか、そしてどうすればその顧客を惹きつけられる価格戦略が打てるのか、こうした問いに答えるには各企業に応じた取組みが必要で、それを高いレベルで洗練させていくことが求められます。顧客の視点から価格設定を考えるということは、複雑さを持つBtoB市場においても効果を発揮し、持続的な競争優位性をもたらすと考えられます。特定商品のみにこだわる姿勢から、顧客を含むより広い視点を持ち、各部署の視点から、クライアントをサポートすることに主眼を置いた価格戦略は、企業の成長や収益性向上にもたらす影響度合いをさらに大きくさせると考えられます。

 

このように取引先企業の意向をつかみながら、効果的な価格戦略を打つために調査を行うことの重要性が増しています。

 

3. 調査事例

(1) 産業用空調機器メーカーA社

具体的な事例をご紹介します。産業用空調機器メーカーA社の事例です。販売戦略の見直しを検討しており、産業用空調機器において、競合企業の製品のエリアごとの販売価格の実態を把握するための調査です。

 

販売代理店・施工業者に対し、電話による調査を実施しました。具体的には、対象品目ごとの購入価格の推移、今後の予測、エリア特性が与える販売価格への影響です。調査期間は3ヶ月を要しました。

 

(2) 建材メーカーB社

次は、建材メーカーB社の事例です。

 

資材の調達コストの見直しを検討しており、現在調達を行っている資材の流通価格を把握しようとしました。資材メーカーのキーパーソンに対して、電話によるヒアリングを実施しました。具体的には、調達数量に対する販売価格の推移、今後の予測、資材調達の安定性などです。1品目あたり1ヶ月をかけて調査を行いました。