コラム

アンケート調査を用いたブランド調査の事例

アンケート調査を用いたブランド調査の事例ブランドイメージの現状把握には、アンケート調査が効果的です。

(1)ブランド認知、(2)知覚品質、(3)ブランド・ロイヤルティ、(4)ブランド連想といった点に着目してアンケート項目を作成することが有効と言われています。

ある調査結果では、ブランド調査を行う企業が現実にブランド戦略を推進する際、抱えている課題としては、「ブランドの社内の浸透」や「社内での価値意識の共有」と回答した企業が一定程度存在していました。

大手製造業で社内アンケート調査を通して行ったブランド調査の事例を紹介します。

 

1.ブランド戦略で効果的なアンケート調査を行うために

(1)ブランド調査でアンケート調査を行う有効性

(2)ブランド力強化に必要なアンケートの項目例

(3)企業が抱えるブランド調査の課題 ~社内へのブランド浸透~

2.社内のブランド調査におけるアンケート調査の事例

 

1.ブランド戦略で効果的なアンケート調査を行うために

(1)ブランド調査でアンケート調査を行う有効性

ある調査では、マーケティング担当者の約80パーセント以上がブランド認知度の構築が重要と回答しています。

 

一方、ターゲット顧客のうちのどの程度がブランドを認識しているかを把握できていないと回答した割合も大半に及んでいました。

 

効果的にブランド調査を行うためには、まず顧客が商品やサービスに対して持っているブランドイメージについて現状把握することが大切です。

 

方法としては、アンケート調査が効果的です。アンケート調査で顧客側から見たブランド力やブランドイメージ、長所、短所を知ることによって、より的確なブランド戦略を立てられようになるでしょう。

 

(2)ブランド力強化に必要なアンケートの項目例

効果的にアンケート調査を行うためには、(1)ブランド認知、(2)知覚品質、(3)ブランド・ロイヤルティ、(4)ブランド連想、といった点に着目してアンケート項目を作成することが有効と言われています。

 

ある通信会社がブランドマーケティングでアンケート調査を行った例を挙げます。

 

「通信会社といえば、どの社名を想い浮かべますか」といった質問で知ることができるのは(1)ブランド認知です。ブランドが“どの程度”知られているか分かります。

 

「使い勝手が良い通信会社は」、「コストパフォーマンスが良い印象の通信会社は」という質問では(2)知覚品質が高いブランドを知ることができます。認知度ではなく、同業他社と比べて顧客が感じる優位性です。

 

(3)ブランド・ロイヤルティは、消費者がそのブランドに対してどの程度、忠誠心を持っているかを示す指標です。高いほど、顧客は競合他社のブランドにスイッチしにくいということになります。質問例としては、「次の3社から通信会社を選べるとした場合、どのブランドを選びますか、理由も教えてください」といったものが挙げられます。

 

最後に、顧客がブランドに関して連想する全てのものが(4)ブランド連想です。「○○社という会社名を聞いて、どのようなイメージが想い浮かびますか」という質問で知ることができます。競合との差別化において重要な要素で、ブランド力を向上させるためには、良いイメージのブランド連想が起こるよう企業努力が必要不可欠です。

 

(3)企業が抱えるブランド調査の課題 ~社内へのブランド浸透~

ある調査結果では、ブランド調査を行う企業が現実にブランド戦略を推進する際、抱えている課題としては、「ブランドの社内の浸透」や「社内での価値意識の共有」と回答した企業が一定程度、存在していました。併せて企業がどのような方法で社内でのブランド浸透(インナーブランディング)の効果測定を行っているかを聞いたところ、「ブランドに関する意識調査」など、従業員向けの意識調査やアンケートを実施するとの回答が最も多くみられました。

 

2.社内のブランド調査におけるアンケート調査の事例

ある大手製造業で社内アンケート調査を通して行ったブランド調査の事例を紹介します。

 

まず、「自社にとってブランドは必要か」との問いに対しては、約9割が「必要」と回答しました。また、同業他社と比較した自社のブランド力について聞いたところ、約7割が同じ程度、2割が2倍から3倍は優位性があると回答し、同業他社と同等かそれ以上のブランド力を有すると認識して社員が多いことがわかりました。

 

さらに、「自社の経営理念やビジョンを認識しているか」という質問に対して、約半数が「知っている」と回答しました。「一部知っている」という回答を含めると、認知度は9割に上る一方、若年社員ほど認知度は低い傾向もわかりました。

 

客観的にみたブランドイメージと社員の意識には大きな相違はないものの、より強いブランド力を形成するための取り組み上の課題として、「将来に向けた活力」を高めることといった課題が浮かび上がりました。「将来に向けた活力」を高めることは、差別化や優位性を高めることにつながります。