コラム

アンケート調査のメリット・デメリット

アンケート調査は、情報収集を行なうための調査手法のひとつです。あらかじめ用意された質問について多数の人に回答してもらい、それを集計して資料化する手法のことを指します。回答者の数が多ければ多いほど、そこから抽出されるデータは精度の高いものになるといえます。

 

アンケート調査を行うことのメリットやデメリットをまとめます。

 

1.アンケート調査について

(1)アンケート調査方法の変遷

(2)アンケート調査を行う目的

2.アンケート調査を行うメリットとデメリット

(1)アンケート調査のメリット

(2)アンケート調査のデメリット

1.アンケート調査について

(1)アンケート調査方法の変遷

従来は政府や公共機関の統計調査に対する補助的なものとして行われていました。

 

例えば、支出額を尋ねる家計調査を行うシーンで、なぜそのような支出が増えたのかという理由を質問したり、犯罪の統計資料を示し、その傾向が生まれた背景を説明したりすること等が挙げられます。

 

質問が定性的なものであるケースでは、簡便かつ正確な情報が把握できる方法と考えられています。そのため、近年ではジャーナリズムの分野や市場調査でもよく用いられます。面談を通して行う記入式だけでなく往復葉書や電話が使われる場合もあります。

 

さらに、インターネットのウェブ上や電子メールのやりとりを利用した方法も増える傾向にあります。ウエブページ上の質問とデータベース情報を連携することにより迅速・広範なアンケート調査が可能です。回答が途中経過として同時に反映されオープンにされるような手法は、リアルタイムアンケートと呼ばれています。

(2)アンケート調査を行う目的

複数の人に対し同じ質問をすることによって、比較できる意見を集める方法です。

 

例えば、政治的な事柄をインタビューする場面を想定すると、人によって理解度や意見表明の表現内容が全く異なり、細かい比較が難しくなりがちです。定型化した質問と回答選択肢により、回答を比較できるようになります。

 

回答を定型化することで、複数の意見の傾向を理解しやすくしたり、類型化したりするという目的があります。

2.アンケート調査のメリット・デメリット

(1)アンケート調査のメリット

ちょっとした言い回しで反応が変化する質問でも、定型化することで、安定した回答が得られるというメリットがあります。

 

その特性を活かして、アンケート票の郵送やコンピューターによる質問等の場面でも活用されています。また、不特定多数への質問に限らず、専門的な集団の意見を整理するために実施したりします。

(2)アンケート調査のデメリット

簡易に実施できる一方で、集計したデータを正しく理解・解釈するためには、世論調査や統計学の知識が必要になります。また、調査の経験測がある程度求められるケースもみられます。

 

さらに、どのような質問をしてどのような事柄を知りたいかという目的と方法が計画的でないと、いくら分析しても実態を導きだすことができません。意図的にアンケートの結果を操作して、偏った主張を行う、ある主張に対して支持層がさも多いかように見せかけるといったようにアンケートが恣意的に利用されるリスクを含んでいることは否めません。