コラム

ミステリーコールを実施する狙いと有効になる場面

コールセンタースタッフ

電話でのスタッフの対応調査をミステリーコール(Mystery Call)と呼びます。ミステリーコールとは実際のお客様を装って、電話応対の実態を把握する調査です。ミステリーコールはミステリーショッパーの電話応対版として、様々な業種において調査の場面で活用されています。

 

1.ミステリーショッパーとの違い

2.ミステリーコールを実施する狙い

3.ミステリーコールの有効性と調査専門会社の活用

(1)ミステリーコールが有効になる場面とは

(2)ミステリーコールを調査専門会社に依頼するメリット

1.ミステリーショッパーとの違い

ミステリーショッパー(Mystery Shopper)は覆面調査員が、店舗に出向き、顧客満足度(CS)やサービスをチェックする方法です。飲食店・小売店・その他サービス業の店舗に調査員が訪問し、スタッフの接客や清掃状況等をチェックします。

 

それに対して、ミステリーコールはミステリーショッパーの電話版として、メーカーや飲食店、カーディーラー、学習塾、電力・ガス会社、通信事業者など多種多様な業界で活用されている調査手法です。各店舗のスタッフによる電話対応やコールセンターの対応を広い範囲で調査実施が可能となります。

 

2.ミステリーコールを実施する狙い

問い合わせをした際の応対というのは、顧客にしてみれば企業そのもののように映ります。非常に素晴らしい製品やサービスを作り出していても、問い合わせ窓口の応対品質にムラがあり、店舗やコールセンターのオペレーターによって杜撰な対応となってしまっていては適切なかたちでは伝わりません。製品やサービスの購入・継続利用を促す手段は宣伝のみではなく、顧客からの問い合わせ応対窓口も企業の顔として効果をもつことは間違いありません。その品質を高め、そして均質化することにおいて、ミステリーコールを定期的に実施することはとても重要なアクションとなります。

 

また、自社内調査のみに限らず、競合他社と自社コールセンターの電話応対を比較することで自社品質基準の見直しも図れます。

 

コールセンターにおけるミステリーコールの場合は、新たに電話をかけるのではなく、実際の問い合わせ応対による録音された音源を元に評価することもできます。

3.ミステリーコールの有効性と調査専門会社の活用

(1)ミステリーコールが有効になる場面とは

活用されている業界としては、メーカーや飲食店、カーディーラー、学習塾、電力・ガス会社、通信事業者など多種多様な業界で実施されています。ミステリーコールによる調査が有効になる場面としては、主に下記のものが挙げられます。

 

・自社の電話受付窓口のサービスレベル(応対品質)を把握したい
・強み・弱みを把握し、KPIを設定しながら、PDCAサイクルを回したい
・コールセンターを外注していて、外注先の応対品質をチェックしたい

 

こうした調査を外部の調査専門会社に依頼した場合は、長い調査経験をもつ調査員が一般消費者等として実施し、電話応対品質の評価を客観的に行うことが可能です。

(2)ミステリーコールを調査専門会社に依頼するメリット

①課題に合わせてカスタマイズ設計が可能
「電話の出方」や「挨拶の仕方」、「お客様の用件に対する復唱確認」等、基本応対品質に加え、「商品知識」や「業務理解」等、業種や社内環境に合わせて評価基準の設定を行います。

 

②長い調査経験をもつ調査員がコールを実施
調査員は一定の研修を経たうえで調査に携わり、様々な調査経験をもつため、自然な電話対応と客観的な視点にて評価が可能です。自社内実施や調査経験の不足する外部コールセンターへの委託では評価基準に一貫性をもつことは難しく、集まったデータ自体を活かせずに終わってしまうことも考えられます。

 

③大規模案件にも対応可能
多くの店舗を有する場合など、大量のコール数が必要な大規模案件にも対応可能です。

 

④継続的な調査実施が可能
外部委託であれば繁忙期など時期による影響を受けず、継続的な実施が可能です。ミステリーコールの場合は一時的な評価よりも、継続実施による評価を行うことでより価値のある調査となります。

 

こうしたメリットも自社の状況に活用できるかどうかはそれぞれ異なります。調査会社と条件などについてはよく相談し、ミスマッチがないかを確認するようにしましょう。

アダムスコミュニケーションでは、お客様のご要望に応じた各種調査メニューをご用意しています。詳細は調査メニューでご確認ください。