コラム

より深く顧客満足度が把握できる電話調査

より深く顧客満足度が把握できる電話調査

利用者意識の高まりやインターネットの普及などから、顧客のニーズが多様化する傾向にあり、企業は利用者の立場に立った製品やサービスの開発が求められるようになってきました。

 

ここでは、電話調査を通してより深く顧客満足度を把握した事例として不動産仲介業A社と塗料小売業B社の事例を紹介します。さらに、これらの事例にみる電話調査を通してより深く顧客満足度を把握する効果についてお伝えします。

 

1. 顧客満足度調査が求められる背景

(1) 顧客意識の高まり

(2) 現場基点による製品開発の必要性

2. 電話調査を通してより深く顧客満足度を把握した事例

(1) 不動産仲介業A社

(2) 塗料小売業B社

3. 電話調査を通してより深く顧客満足度を把握する効果

(1) 不満内容の早期把握

(2) フォローの場面での活用

(3) 新たな顧客層の開拓と企業ブランド形成

 

1. 顧客満足度調査が求められる背景

(1) 顧客意識の高まり

利用者意識の高まりやインターネットの普及などから、顧客のニーズが多様化する傾向にあり、企業は利用者の立場に立った製品やサービスの開発が求められるようになってきています。

 

(2) 現場基点による製品開発の必要性

以前の新商品開発は、技術レベルからの発想で、プロダクトアウト志向で進められる場面もみられました。しかし、従来型の机上の開発アイデアや技術的な方向を詰めることでは、企業間競争に打ち勝つことが難しく、現場基点の考え方を取り入れて、顧客の使う現場を考え、実際的な商品開発の必要性が高まってきています。

 

2. 電話調査により顧客満足度調査を行った事例

(1) 不動産仲介業A社

ビジネス街で不動産仲介業を営むA社の周辺にはここ数年、大手チェーンの仲介会社が進出し、来店客が減少傾向にあります。企業向けに事業を行ってきたA社ですが、大手チェーンのネットワーク力やブランド力に危機感を感じ、地元密着の強みを活かしたしくみづくり、運営形態の再構築に取り掛かりました。

 

A社は、現在社宅として住居用マンションの管理委託を任されていますが、入居者の満足度をより深く把握し、働きかけに活用することで、物件オーナー及び社宅として利用する企業、双方への好感度アップを図っていました。

 

顧客満足度評価の仕組みは仲介した住居入居者に対して、入居1か月、3か月、半年後の3回、電話調査を行うというものです。項目は①仲介業者のフォロー、②設備機器、③生活環境や騒音、④買い物や通勤・通学、⑤駐車場・駐輪場、⑥ごみ処理といった領域で満足度評価を設定して、時期にあわせて実施しています。結果は、オーナー向けと社宅利用企業向けに分けてまとめられ、それぞれ報告して好評を博しています。A社が行った、より深い顧客満足度の把握により、住民の定着率向上にも役立っているようです。

 

(2) 塗料小売業B社

購入商品に添付されている愛用ハガキは顧客満足度を調査する方法のひとつです。比較的高額な商品のパソコンや家電品などで主に行われています。塗料小売業B社は営業力がやや弱く、顧客接点に対するフォローが十分にできていませんでした。

 

そこで商品にアンケートハガキを添付して顧客満足を把握する一方、問題点の詳細な把握や商品開発につなげる工夫をしています。最後に商品開発のために後日の電話によるアンケート調査への協力の承諾を確認できるような体裁にあります。企画部員や技術担当者は後日、電話で顧客満足度をより深く把握して商品上の問題点の把握や新たな開発のヒント情報を得る仕組みを構築しています。

 

3. 電話調査を通してより深く顧客満足度を把握する効果

(1) 不満内容の早期把握

社宅用物件を提供する不動産仲介業A社は、これまで特別なクレーム等が起こった場面だけ対処し、詳細を把握してオーナーや企業に結果を報告するというやり方でした。

 

しかし、新たに定期的に、より深く顧客満足度を把握するようになってからは、入居者の不満内容を早くつかむことができ、利用者からの評価を改善することができました。

(2) フォローの場面での活用

不動産仲介業A社が提携する物件オーナーは、顧客満足内容の報告により、入居者のくわしい動向がわかり、新たな物件委託先を増やしてくれるようになりました。一方、社宅利用側企業にもきめ細かな対応、フォローに好感を持ってもらえ、引き続き、社宅の依頼を確保できる見通しがたっています。

 

(3) 新たな顧客層の開拓と企業ブランド形成

塗料小売業B社は、より深く顧客満足度を把握した内容を活かして、今後は、マニア層とのコミュニケーションを強化することへの取り組みに着手しました。マニア層との関係強化を元にして、新製品の開発アイデアや企業ブランドの価値拡大に力を入れていく考えです。